プロダクションのお仕事内容をマンガで解説

「モデルプロダクション」の仕事の中で一般的なのはアダルトビデオ（AV）の女優です。AV女優の仕事には様々なカテゴリーがあります。まずは「単体女優」です。単体女優とは作品の主演をし、一人で作品を成立させる女優のことです。ルックスの美しさはもちろんですが、単純な美しさに加えて視聴者を引きつける個性も重要になってきます。広く顔を売って販売・レンタルにつなげていかなければいかない仕事で、デビューすると様々なメディアで宣伝されますので、親や友達、知人に知られてしまうことはある程度覚悟しておかなければなりません。もちろん収入への反映も大きく、1本の撮影で数十万円以上、また人気が上がればそれに応じ単価もアップします。単体女優が出演する「女優もの」の他に、1本の作品に複数（時には10人以上の場合も）の女優が出演するものを「企画もの」と呼ばれます。こちらは名前が大きく紹介されることはありませんし、顔のアップも少ないので、知られてしまう確率はぐっと下がります。さらには「ナンパ企画」や「のぞき企画」など、“一般女性”という設定で出演する仕事もあります。こちらは、一般女性という設定上、顔にボカシが入る場合もあり、バレるリスクはさらに低くなりますが、もちろん収入も比例して下がっていきます。

モデルプロダクションの仕事はAV女優だけではありません。AV女優の他には、アダルト雑誌などにヌードで出演するモデルの仕事などがあります。スタジオやホテル、リゾート地などで撮影が行われ、モデルの女性一人の場合もあれば、複数のモデルや男性との“からみ“がある場合もあります。他にも雑誌の「パンチラ企画」のモデルなど、モデルの仕事は多岐にわたります。また、一般の媒体ではなく、写真マニアを対象とした「撮影会」という仕事もあります。これは撮影スタジオでの「コスプレ」や「水着」、「下着」、「ヌード」での撮影で、複数の写真マニアを相手にした撮影会が一般的です。また、マイナーメーカーの下着モデルやエステのヌードモデルなど、セクシーであることが求められない仕事もあります。最近では少なくなりましたが、テレビドラマや映画での温泉や銭湯のシーンのエキストラもモデルプロダクションの仕事です。

収入の面でもやはり単体AV女優が最も高収入になり、女優ものであれば作品1本あたり50万円ほどとなります。さらにそこから人気が高まりDVDの売れ行きが上がれば、1本あたりのギャランティも自然に上がっていき、人気女優になれば1本100万円を超すこともあります。出演の契約は作品1本単位での契約ではなく、3本でいくら、10本でいくら、という契約のしかたもあります。企画ものになるとぐっとギャランティは下がり、内容により変動はありますが、1本につき3～5万円といったあたりが相場です。一般女性を装った撮影の場合は1万円前後になることもあります。AVへの出演ではなく、撮影モデルとなると、1回5,000円から3万円前後と、撮影条件によって幅がありますが、簡単に高収入、というわけにはいきません。こうしてみると、単体女優と企画ものに出演する女優の間に大きな差があるように思えますが、必ずしもそうとは言えません。単体女優はデビューと同時に有名になり、1本あたりの単価が大きくなりますが、その半面、人気が出なければ飽きられるのも早く、単体女優として広く知られたばかりに、再デビューするのも難しくなります。一方、企画ものの場合は、顔が覚えられない分、長く働けるというメリットがあります。これが、“あまり売れなかった単体女優より企画ものの女優の方がトータルでは稼ぐことができる”カラクリです。

多くの人に見られる仕事ゆえ、この世界でデビューが決まったなら、まずは自分磨きをすることが大切です。単体、企画ものに関わらず、女優は皆、美容やエステサロンなどを利用し、美しさに磨きをかけています。商品としてのイメージもありますので、気分次第でのヘアスタイルのチェンジなど、安易なイメージチェンジはNGです。また、一つの事務所と契約したら、契約解除をするまで他の事務所と掛け持つことはできません。もちろん、事務所を通さないで仕事をするような“闇営業”も御法度です。場合によっては損害賠償を請求されることもありますので注意が必要です。AV女優であれ撮影モデルであれ、個人の気分でやるのではなく「作品を構成する要素の一部だ」という意識を大切にしましょう。多くのスタッフが作品づくりに携わっているという意識を持ち、現場の撮影スタッフから気に入られるよう努力することが次の仕事のオファーへとつながるポイントです。